普段ニッケル弦ばかりの私ですが、この度ステンレス弦を試してみたので比較をしてみました。
比べるのはR Cocoのラウンドワウンド弦 RC5C N (Nickel)、RC5C S (Stainless) です
なお、いずれも弦を張り替えてから1週間程度経過してからの録音となっております。
(勿論EQなどのパラメータは揃えておりますが)毎日弾く時間もフレーズも異なるため完全に同じタイミングでの比較とは言えません。。。参考程度ということでお願いいたします。
ということで指弾きとスラップでの音の比較、および手触りに関して個人的な感想をまとめてみました。
Finger Style
・Nickel
・Stainless
ニッケルは比較的落ち着いていてどっしりとしています。ステンレスは張り替え直後かと思うくらいに明るくブライトな印象です。
アナライザで周波数も見てみましょう。
ー 黄色 (L) ・・・ Nickel
ー 水色 (R) ・・・ Stainless
低域はほとんど一致しています。
高域はニッケルとステンレスでそれぞれ大きく出ているタイミングが異なってよくわかりませんね。
というわけで一部分だけ切り取ってみました。
これを見る限りはステンレスの方が高い周波数帯(4kHzよりも少し上の帯域)まで出ていると言えそうです。それよりも下の周波数帯では見事にほぼ一致してますので。
Slap
・Nickel
・Stainless
スラップにおいても、ステンレスの方がブライトさを感じます。あるいは、ステンレスの方が少し軽く聞こえるというか、ニッケルの方が芯があるようにも感じられます。
周波数も見てみましょう。
ー 黄色 (L) ・・・ Nickel
ー 水色 (R) ・・・ Stainless
指弾きと同様、8kHz付近よりも上の帯域はステンレスの方が出ているように見えます。
もしかしたら62Hz~125Hz辺りの低域はニッケルの方が出ているかも?(気のせいかも?)
低域に関してはなんとも言えませんね。高域に関してはやはりステンレスの方が出ていると言ってよさそうです。
手触り
弾き心地に大きく影響する手触りについてですが、R Cocoの弦においてはニッケルとステンレスでかなり大きく異なりました。
私は以前ELIXERのNANOWEBコーティング弦(ニッケル)を使っていたのですが、R Cocoのニッケル弦へは何の違和感もなくスムーズに移行できました。
何が言いたいかと言うと、R Cocoのニッケル弦はコーティング弦みたいにつるつるしていて弾きやすかったです。
対して、ステンレス弦ですが、まあまあ指に引っかかり気味で弾きにくいです。←私が手汗をかきやすいのもあるかと思います^^;
もう何年も前なのでうろ覚えですが、D’AddarioやERNIE BALL(の多分ノーマルなニッケル弦だったはず)も指に引っかかる印象がありまして、それと近い感じです。
D’AddarioもERNIE BALLもいまいちしっくり来ない方、R Cocoのニッケル弦をおススメします。
まとめ
R Cocoのニッケル弦、ステンレス弦に関して、
・ニッケル弦は落ち着いていて芯のあるサウンド
・ステンレス弦の方が高域成分が多くブライトなサウンド
・ニッケル弦はつるつるした手触りで弾き心地〇
・ステンレス弦はざらざらとしていて引っかかり気味(手汗をかく人は注意)
世間的によく言われているような見解の範疇に収まりましたが、同じメーカーの弦でも素材による音色の違いは確実に感じられることが確認できました。
素材以外にもスケール、太さなどは勿論、当然メーカーによっても音色が違いますので、今後他の観点でも比較ができたらなあと思います。
以上、ありがとうございました。
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